【完】立花くんは愛し方を間違えてる。
その涙は、友達としての祝福の涙なのか、はたまた大好きな立花くんを取られちゃった悲しみの涙なのか……
少し疑問に思ったけど、深くツッコまないでおこう。
「それにしても、早く言いなさいよねそんな大事なこと!」
「だ、だって……散々わたし、立花くんのこときらいって言ってたのに、好きになるなんて」
「何言ってんの! 好きになるのに、理由も条件も、何も必要ないの!」
「花鈴……」
「好きになっちゃったらもう、そこで負けを認めるしかないのよ」
さ、さすが花鈴だ……。
心に刺さる……!
ふふん、と得意げに笑う花鈴に尊敬の眼差しを向けていると。
「まったく。ろくに素直にもなれない子が何言ってるんだか……」
と、呆れたように呟く加奈。
"ろくに素直にもなれない子"って、もしかして花鈴のこと?