【完】立花くんは愛し方を間違えてる。
「おう、高野(たかの)。雑用だよ雑用。そっちこそ、こんな遅くまで何やってんの?」
「あたしは部活だってば」
「へぇ〜、おつかれ」
「ありがとー」
……そっか、立花くんは基本、わたし以外には優しいんだっけ。
だからこんな違和感を感じるのか。
その優しさを少しくらい、わたしにも分けてくれたっていいのに。
「ふーん。……雑用って、この子と二人で?」
その人───改め高野さんがチラッとこちらを見てきて、目が合う。
何も悪いことしたわけじゃないのに、なんだかいたたまれない……。
なんて考えていたから。
「玲、この子と付き合ってんの?」
高野さんの突然の質問に、心臓が飛び出そうになる。
ち、直球すぎるよー!!