【完】立花くんは愛し方を間違えてる。
ハァ、と小さなため息をついた立花くんが、じーっとわたしの瞳をまっすぐに見つめてくる。
「ちげーよ。あいつはただの中学からの同級生」
そして、こう言った。
少し、呆れた顔で。
「腐れ縁的なもんだから、別に……」
立花くんはそう思ってるかもしれないけど、向こうは絶対そうは思ってないよ……
きっと、立花くんのこと、好きだもん。
分かるんだもん。
「で、でも……やっぱり、過去に付き合った人は、いたよね?」
って、わたしはなに自分から傷口をえぐるようなことを……!?
絶対、100パーセント、いたに決まってるのに。
だって、立花くんだよ?
黙ってたらめちゃくちゃカッコいいもん……。
「……いた、って言ったら?」
ホラああああ!
絶対さっきの高野さんみたいに可愛い子だよ。