【完】立花くんは愛し方を間違えてる。
ずっと、高野さんや他の女の子が呼んでたのが少しだけ羨ましかった。
呼んでみたい、って思ってた。
でも、あんな風に一回事故で呼んじゃうと……
な、なんだか、恥ずかしい……
「れ、れ……」
なんでたった二文字が言えないの!!
黙り込んでしまったわたしをじーっと見つめてくる、立花くんの顔が。
だんだんと……悪巧みをするような笑みに歪んでいく。
「ふーん。呼べねぇんだ」
「あ、えっと……」
「お仕置きが必要だな?」
おし、おき……?
「1週間無視され続けんのと、1時間キスされまくんの、どっちがいい?」
「……へ?」
これは、意地悪なんてレベルを超越してる。
立花くんはやっぱり、悪魔だ。
いや、魔王だ。