【完】立花くんは愛し方を間違えてる。
「わからないから、きいてるんだよ…」
わからないから。
立花くんというひとが。
わたし以外の人には優しいけど、誰かと積極的に話してる姿は、あまり見たことがない。
そもそも、"隣の席"っていう条件がなければ、きっと話すこともなかったようなわたしたち。
なのに、なのに、どうして。
わたしばっか、構うの。
「好きだから」
……え?
パッと目と目が合う。
最初、その言葉の意味が理解できなかった、
スキダカラ? スキ、ダカラ……
すす、好きだから!?
「へえっ!?!?」
「───おまえの、そのアホみてぇな顔」
ガツンと頭をハンマーで殴られたような衝撃が走った。
や、別に、期待してたワケじゃないもん。
ただ、本当に、すす、好きとか言われちゃったらどうしようって思っただけだから!!
立花くんなんかに好かれても、め、メーワクだし!
そもそも、好かれてるわけなんてないし!