【完】立花くんは愛し方を間違えてる。



でもその言葉はどうやら本当のようで。


まるで、わたしをいじめて楽しんでいる時のような笑顔でネコちゃんを撫でている。



「おデブちゃん、かわいーじゃん」



ちゅーなんてしちゃって、
……めちゃくちゃ甘やかしてる!



うーん。なんだろ。

なんか複雑な気持ちになるのはなんで?



普段わたしに対してはいじわるばっかりするくせに、ずるいよ、ネコちゃん。



いやでも、その、羨ましいとか、そんなんじゃなくて……



って、わたし気持ち悪い!!





「……なんだよ? ジーッと人の顔見て」



「へっ? なっ、なんでもない!」



「成田も撫でてほしいの?」



「はっ!?!?」




意味不明なことを言うやいなや、急にわたしの頭をワシャワシャと撫でてくる。


な、撫でられたいとか思ってませんー!!




「わ、わたしはネコじゃないよ…!」



「あ、でも成田って猫っぽいかもな」


「え?」



「かわいいって意味」




そう言って、フッと微笑んだ。



た、立花くんがおかしい……!


そんなこと、いう人だっけ? 頭でも打ったのかな?



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