【完】立花くんは愛し方を間違えてる。
「……〜〜っ!!」
「はは、成田ってホント、面白れぇ」
立花くんはいわゆる、イケメンってやつだ。
わたしはよくわかんないけど、芸能人の誰々に似てるって、よく言われてる。
無造作な黒髪に、切れ長な目、すっと通った鼻筋。
たしかに整ってるとは思う。
思う……けど……
でも、そうゆうの関係なしに、男の子に至近距離でジトジト見つめられて、普通でいられるわけない〜〜っ!!
なんて、真っ赤になっているだろうわたしを見つめて、立花くんが爆笑している。
立花くん、普段はそんな笑うことないのに。
わたしをいじめてるときだけ、すごく、楽しそうに笑うのを、わたしは知ってる。
このひとはたぶん、わたしをいじめるのが生きがいなんだ……。
「……」
「……」
いつになったら、見るのやめてくれるんだろう?
いや、このひとの思考なんて、考えてるだけむだだ!
気にせず、授業受けよう!