【完】立花くんは愛し方を間違えてる。
「ホラ、ちゅー」
「……!」
突然、唇に何かが触れる。
ネコちゃんを抱えた立花くんが、ネコちゃんとわたしの口をくっつけた。
でぶネコちゃん……かわいい……!
けどそこでハッと気づく。
あれ、さっき立花くんもネコちゃんとちゅーしてた、よね?
あれ、あれ、っていうことはこれって……
(間接キス?)
そのワードが頭に浮かんだ瞬間、急に恥ずかしくなって。
わたしは赤くなった顔を隠すためにうつむいた。
やばい、やばい、変なこと考えるなわたし……!
だけど、時すでに遅し。
「……そんな顔されると、なんか変なことした気分になるからやめろよ」
……み、見られてた。
ならもう隠しても仕方ない、と顔を上げたわたしが見たのは、
少しだけ顔を赤くした立花くん。
「そういう、立花くんだって……」
「おまえのせいだろ」
わたしの、せい?