【完】立花くんは愛し方を間違えてる。
あれは、仕方なく、だよ!
い、急いでたし……立花くん、友達といたし。
ってわたし、何心の中で必死に言い訳してるんだろう。
「あーあ、心が痛えなあ。成田に無視されて、俺、超傷ついた」
───わ、わざとらし〜〜!!
な、なんなの一体!?
なんの目的があってこんないじわるするの!
「なあ、成田」
一体どうして。
「俺とも、あいつみたいに仲良くしてよ?」
キミはわたしに、こんなことを言うんだろう。
「……っ」
出たな、いじわるなそのカオ。
わたしをこうしてからかってるときの立花くんの顔は、最高に楽しそうだ。
「仲良く、ったって……
わたし、立花くんのこと、よく知らないし……」
私たちの"繋がり"って
隣の席だった、ってだけだよね?
それをとったら、何にも残らないんだよ。
立花くんも、そう思ってるんでしょ?
───ぐいっ
「じゃあ、知りたいのか?」
「へっ?」
「なら、教えてやるよ」
突然腕を掴まれ、引き寄せられて。