【完】立花くんは愛し方を間違えてる。
「くるみ〜、当然あたしら一緒なグループだよね?」
前の席からこっちを振り返って
花鈴がニッと笑った。
「もちろんだよ。楽しみだね、修学旅行! わたし、すっかりもうそんな時期だってこと忘れてたよ……」
「あはは。今年は京都らしいね〜!! 自由行動何する!? ……って、班はまだ決まってないんだった。ん〜、あと一人は加奈が入るとして…残りは男子だね」
「それなら俺、一緒な班になってもいいかな?」
「梶くん!? 全然いーよ! 大歓迎〜〜」
「ありがとう、相沢さん。よろしくね」
花鈴はイケメンが同じ班になってくれて、とっても嬉しそう。
わたしも、全然知らない男子と一緒になるんなら、梶くんが入ってくれた方が断然うれしいし。
「……あ、加奈! 一緒の班になろうねっ」
「ま、仕方ない。なってやりますか」
そこへ、加奈も合流して。
やっぱりネックなのは、残りのメンバーだ。
5人以上の班で、男子が2人以上いなきゃいけないから……
やっぱりここに入ってくれるひとは、男子じゃなきゃいけないんだ。