君がもし変わっていても
再会
春。

あたし鳥山小鳥(トリヤマコトリ)は高校の門をくぐる。



ここは花坂高校。

頑張って勉強して、頭のまあまあいい所に入学することが出来た。

男子も女子より少ないし…


中学のある時から男子が苦手になった。

翔と別れたのもその時だ。


翔…吉本翔(ヨシモトショウ)とは小学校の時から付き合ってて、あたしが初めて好きになった人だった。




あたしのこと守るって言ってくれたこともあったっけ…たくさん笑って、泣いて、喧嘩して、すごく楽しかった。



嫌いになって別れたんじゃなかった。
怖くなった。ただそれだけ。



今は全く連絡とらないし、これから話したり会うことも絶対ないだろうな…



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教室に入って席に座るとさっそく横にいた子が話しかけてくれた。



「ウチ、原野心愛(ハラノココア)って、言うの!!
えっと…小鳥ちゃん?すっごい可愛い!よろしく!!」


「あ!よろしく!心愛ちゃん!」



周りに女子が集まる。


みんなで自己紹介したり、出身中学を話したり…すごく優しい子ばっかりだ♪




「ねえねえみんな今まででリア充になったことあるーー?あ!じゃあ一番ありそうな小鳥でっ♪」



う…その質問今する…?
しかもあたし…


「えっとー…」


みんな目を輝かせて聞いている。



「中学校の時に付き合ってた人がいたんだ…でも別れちゃったの結構前に!
名前が翔って言うんだけど…」




一瞬空気が固まる。
あたし何か変な事言ったかな…
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