フラワーガーデン
「どちら様?」

「初めまして。Mrs.ケッチャムですか?僕はトオル・フジエダと言う者ですが」

僕は手を差し出して、夫人の手を取ると挨拶のキスを落とす。

「ええそうです。まぁ!まぁ!主人から良くお名前は聞いておりましたわ!!

ささ、どうぞ。こんなところでは何ですから、中へ……」

夫人は聞いていた以上に大女で、そのヒョロ高い背をくの字に折り曲げながら、戸を潜り、僕を招き入れた。


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