フラワーガーデン
車は猛スピードで蛇行を続けた。

周囲からクラックションを鳴らす音と、怒鳴り声が聞こえてくる。

この速度でまともにクラッシュしたら、僕も男も助からないことは分かっていた。

燃料切れが早いか、クラッシュするが早いか・・・。

とにかく人目を惹くことには成功したと言っていいだろう。

「放せ!このガキゃぁ!!」

男は左手で何度も僕を殴ったけれど、僕は男の両足の自由を自らの体で固定することで奪っていた。

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