フラワーガーデン
何とか起き上がれるようになり、私はトオル君と病院を出た。

私達はただ黙って、多摩川の河川敷を歩いた。

風は既に秋が深まっていることを告げ、物悲しい空は今にも雨を連れて来そうだ。

トオル君の数歩後ろを、私はうつむきながら歩く。

1人で帰れるから大丈夫と言った私に、彼は心配だから送るよと言って、私のかばんを持って前を歩いて行く。



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