フラワーガーデン
「トール、お前は銃が使えるか?」

「ううん。使えないけど」

「そうか」

Mr.アンダーソンは懐から銃を出すと、僕に安全装置の外し方や打つ際の構えを教えてくれた。

まるで、父親が息子におもちゃの扱い方を教えてくれるような……そんな感じで。

「オレは命に代えてもお前を守る」

彼は銃を懐に戻すと、僕の目の前にしゃがみ込み強い眼光を放ちながら言った。

「それでも、守りきれない時は、……お前を殺す」

僕はゴクリと唾を飲む。

「守りきれない時って?」

「オレがそう判断した時だ」



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