フラワーガーデン
「Mr.アンダーソン、あの人も連れて行って!」

僕は床に伏して、まだ息のあるスタッフを指さした。

「だめだ!お前を守るだけでこっちは手一杯だ」

彼はその願いを一蹴し、僕の襟ぐりをむんずと掴むとそのまま廊下の端まで、床を転がるボーリングのボールのように僕を放り投げる。

僕達は飛び交う銃弾を裂けるようにして、急いで食堂を抜け、厨房へと向かった。

銃声と悲鳴があちこちから聞こえてくる。

数回の轟音と共に、異臭が辺りを漂い始めた。

「あいつら、爆弾を満載した車ごと突っ込んだ」

銃を構えながらMr.アンダーソンは僕を厨房へと誘導する。



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