フラワーガーデン
彼は、太腿から大量に出血をしていた。

動脈の損傷を疑った僕は直ぐに止血をした。

出来るだけ早く手当てが必要だった。

僕は足を引き摺る彼と共に厨房を抜けようとしたその時、背後からパンパンパンと乾いた銃独特の破裂音がした。

彼は僕をテーブルの下に突き飛ばすと、同時に彼自身も飛び込んできた。

「追いつかれたか」

「彼らは何者なの?」

「お前の実験のモルモットになるはずだった奴らだよ」

Mr.アンダーソンは肩で息をしながら答えると、「しっ!」と言って指を立てた。

< 567 / 1,750 >

この作品をシェア

pagetop