フラワーガーデン
「何も殺さなくても……」

そう言い掛けて、Mr.アンダーソンの形相に言葉を飲み込む。

彼は太腿だけでなく、肩にも被弾していた。

彼の顔に血の気が無くなっていた。

「大丈夫?!Mr.アンダーソン!!」

僕は肩の血を止血しようとした。

だけど、彼は、僕の手を制すと、「ここまでだ。トール」と、視線の定まらない目を漂わせながら頭を横に振った。

「もう……、守れない」

彼は銃口を僕へ向けた。

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