フラワーガーデン
トオル君は、私の首筋を唇で愛撫しながら、花の名前を耳元で囁く。

「アスター……
ヒャクニチソウ……
トレニア……
オオキンケイギク……」

私はトオル君のキスを受け入れながら、彼の言葉に耳を傾ける。

どこかで、聞いたことがある花の名前。

どこ……で?

「君は本当に花みたいだ」

最初は行儀良く私の両脇に添えられていたトオル君の手が、少しずつ胸の膨らみを包み込む。

「君の好きなサギソウの時期じゃないのが残念……」



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