フラワーガーデン
トオル君の隣りは心地良い……。

かずにぃの愛が奪う愛とするなら、トオル君の愛は与える愛だ。

かずにぃに奪われて枯渇し、何もかも失っていく私に、彼は尽きることの無い愛を私に与えてくれる……。

駅のベンチに腰掛けトオル君の肩にもたれながら海に浮かぶ船の影を見つめていた。

そっとトオル君の唇が重なる。

「ハルナ、君と一緒に来れて良かった」


トオル君の声が、海の波の音に乗って心地良く私の耳に届く。


< 694 / 1,750 >

この作品をシェア

pagetop