フラワーガーデン
道場の中に隙間から風が吹き込んできた。
雑音はやがて静かな木々の梢を渡る風の音に変わり、鳥の羽ばたきの音に変わっていく。
静かな時間が流れる中、ふと僕の隣りに、シャボンの柔らかい匂いがし、君が来た事を伝える。
「トオル君、何してるの?」
「座禅」
「どうすれば出来るの?」
「手はこう、君はスカートだから、足は正座で。
それから目は閉じきらないまま斜め下をじっと見つめて、10秒息を吸って、10秒で吐くんだ」
ハルナの静かな息遣いが聞こえる。
それだけで、僕の呼吸が乱れる。
「修業が足りんな、トオル!」
いつの間にか、背後に響策(きょうさく)を持った老師が立っていて、僕の肩に喝を入れる。
雑音はやがて静かな木々の梢を渡る風の音に変わり、鳥の羽ばたきの音に変わっていく。
静かな時間が流れる中、ふと僕の隣りに、シャボンの柔らかい匂いがし、君が来た事を伝える。
「トオル君、何してるの?」
「座禅」
「どうすれば出来るの?」
「手はこう、君はスカートだから、足は正座で。
それから目は閉じきらないまま斜め下をじっと見つめて、10秒息を吸って、10秒で吐くんだ」
ハルナの静かな息遣いが聞こえる。
それだけで、僕の呼吸が乱れる。
「修業が足りんな、トオル!」
いつの間にか、背後に響策(きょうさく)を持った老師が立っていて、僕の肩に喝を入れる。