フラワーガーデン
なんで、きさまがそれを知ってるんだ!

片岡はそういわんばかりの顔で僕を凝視している。

「事実はこうだ。あんたは嫌がる彼女を無理矢理犯した。

彼女のあんたを兄のように慕う気持ちを踏みにじって」

僕はハンドルをギリギリと強く握り締める。

「彼女は僕の名前を叫んだはずだ。なのに、お前はハルナを……それのどこに愛があるんだよ!!」


緊迫した空気が車内を支配していた。

やがて車列が途切れそうになった頃、片岡は僕に一瞥くれると無言のまま車から降りた。







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