フラワーガーデン
人混みに酔ったせいなのか、それともきつく締められた帯のせいなのか、本格的に気持ち悪くなってきた。

「……ごめん。かずにぃ、吐きそう……」

「大丈夫か?真っ青だぞ!!」

かずにぃは慌てて私を抱き抱える。

「すみません。急病人です!通して下さい!!」

かずにぃは叫びながら参拝客の波に逆らって大通りに向かって走り出す。


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