【完】午前0時日付が変わっても
ゆるりとこっちを見た千景くん。
ドキドキしながら今は見守るしかないや。
「まぁー、俺の感覚だと守りたいとか、誰にもとられたくないとか。大好きな存在」
いいなぁ…
素直に言葉にできる前園くんがすごいって思っちゃった。
きっと彼女さんを思い浮かべての表情なのかな。
うれしそうで、優しそうなかお。
大切に忘れないように、手放さないできた私の大事な初恋。
私にとって千景くんは大事なひとだよ。
「あっそ、どれも当てはまってねーよ」
「んだよっ!?なぁにをそんなに頑なに拒むわけ?」
「……俺は」
言いかけてやめた、その言葉の続きを待つけど。
目があって、3秒ぐらいでスッとそらされた。
…千景くん?