【完】午前0時日付が変わっても
しばらくあちこち歩き回った私たち。
千景くんお目当のものが買えたようで満足気に口角がずっとあがっている。
うれしそう、かわいい。
ツンとして、すました顔も大人っぽいと思うけど…
こういう千景くんもっと見てたい。
学校では見られない千景くんを見られて私も楽しい。
「クレープだよ、千景くん」
「食べたい?」
「うん!」
おいしそうないい香りにつられたように気づけばクレープ屋の前までたどり着いた。
千景くんも苦手じゃないのか、拒否はされない。
甘いもの食べて休憩しよ!
「千景くんはなににする?」
メニューの看板を見ていると、近くに同じく2人組がやってきた。
あまり邪魔にならないように…と、私は千景くんのななめ後ろに移動する。