【完】午前0時日付が変わっても
先輩も私に声をかけられて、すごく驚いてるみたい。
「百瀬さん久しぶりじゃん」
「お久しぶりです!」
カバンから折り畳み傘を出しながら答えると、
「あ、傘持って帰ってくんの忘れた」
「忘れちゃったんですか?…大丈夫ですか?」
「やっちゃったなー…。ま、でもバス乗っちゃえば後は平気だから」
「もしかして、あのカラオケ前のバス停から乗ります?」
うん、と頷いた先輩。
「私もバスです、傘あるのでバス停まで一緒にいきましょ」
そう言って折り畳み傘を開いてみたけど…
あれ、なんかこんなに小さかったっけこの傘。
軽量でコンパクトなところがお気に入りなんだけど。
小さい…うーん、1人の時はそんなこと思わなかったのに。