【完】午前0時日付が変わっても
「話あるから、家に帰ろう」
「……うん」
返事したのを見て手を離してくれる。
先を歩く千景くんをしばらく見つめながら歩いていたけど、駆け足で距離を縮めて隣に並ぶ。
「千景くん、外でて大丈夫……? また体調悪くなったりしないよね?」
「愛生は忙しいな。先輩のこと心配して俺のこと心配して」
う…どこか棘のある言い方だなぁ。
下唇を噛んでうつむきながら、しばらく歩くと家に戻ってきた。