【完】午前0時日付が変わっても


「愛生ちゃんも有名人だよねー」



リスみたいに口いっぱい頬張っていた前園くん。


それを飲み込んで、何を話すのかと思ったら…私のこと?




「中学で天使って呼ばれててさー」


「は?愛生が?」




メロンパンを食べ終えた千景くんは袋を小さくぎゅっと結びながら怪訝な顔を前園くんに向けている。




「そう!他校の俺でも知ってるもん。塾同じ奴が愛生ちゃんのこと話してたから実はずっと前から名前だけ知ってたんだよねー」



え、なに。なんの話。


なんで私の名前が出てくるの。


てんし……って?


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