【完】午前0時日付が変わっても
なんで私が狙ってる大好物を知っているんだ……!
いや。
いやいやいや!
私が食べ物で頷くとでも思ってるのかなぁこの人は……!
「後で後でって思ってると食べれねーぞ。期間限定なんだから」
「うっ……」
コンビニの期間限定プリンね、ずっと食べたかった。
でもお値段がなかなかで手が出せなかったんだよね……。
「はい、いってらしゃーい」
「わあっ……!?」
お金を制服のポケットに突っ込まれたかと思えば、背中を押されて玄関まで来てしまった。
靴下のままでいるわけにもいかなくて、ローファーに足を入れる。
千景くんに振り返ろうとしたらそんな隙も与えてくれず、また背中を押されて外に出された……。
どんだけ私に早く家から出て行ってほしいんだか。
雑な扱いになんか、ちょっと傷つく。