cherry~甘い蜜~Ⅰ





私はとりあえずベンチに腰かけた。




制服の下に履いているスウェットの
ポケットの中を探る。



入っているのは五円玉と
タバコとライターのみだった。


何故かその瞬間怒りが込み上げた。


「ちっ。使えねーポケット。」



当たる場所のないわたしは
ポケットにすら悪態をつく始末だ。



とんだ馬鹿野郎だ。



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