無敵な彼女



これが、この学校の上級生の実力かよ。


「はあ……」


思わず息を吐いた、そのときだった。







「入学式早々なあにハデにやっちゃってんの~、し・せ・ちゃん」


「……」


突然その場に響いた声に、ゆっくりと振り向く。


視線の先には……


「おはよ~、今日から高校生だね~」


片手をヒラヒラさせながら、へラッと間抜けな顔で笑う男がドアのほうで寄りかかっていた。








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