LOVE School LifeⅡ【完結】


「え。沙紀よ、沙紀」

「沙紀?」


えっと、沙紀って名前。
聞き覚えあるぞ。


“彼女と別れてくれるまでは諦められません”
“じゃあ、今キスしてください”


お?


“沙紀に何かされたらすぐに言ってね”


おお?


思い出した。

もしかして沙紀って。
秋人に好意を持ってるあの、美少女か。



「沙紀が…何?」


秋人の顔が段々と険しくなっていく。


「いや、最初に知らない男が愛の下駄箱に何かしてるのを見付けたんだよね」


有紗はその事を思い出しながら、何があったかを詳しく説明してくれた。


「それで、声掛けたら逃げるからとっ捕まえたわけ。
愛を好きなのかなって思ったら、愛の下駄箱に……これ」


そう言って、ペロッて手紙を出すと見せる。
そこには。


―――上履きを返して欲しかったら放課後体育館裏へ一人で来い。
と、書かれていた。
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