LOVE School LifeⅡ【完結】
「秋人」
「……」
私はぐっと秋人の胸元に拳を押し当てる。
「何かあったら助けて。
それまでは手を出さないで」
「……愛ちゃん」
「流石に数人とかに囲まれたら私、負けるし。
だから…その時は助けて」
「……うん、絶対に」
少しだけ顔を緩めた秋人は、私の拳に自分の手を重ねて頷いた。
私も頷くと、二人の元から離れて体育館裏へと向かう。
まだいるかな、とかそんな事考えて走ってたけど、その考えはすぐに消え去った。
「はあ!?まじで何様なわけ!?」
そんな怒鳴り声が体育館裏から聞こえて来たからだ。
走るスピードを上げて、その場所へと飛び込む。
見えたのは、翔子と由紀。
そして、その二人と対峙している沙紀さんの姿。
翔子と由紀は息が上がる私を見て、驚いた顔をした。
「愛!?」
「え!?」
すぐに私の元へと駆け寄る二人。
その二人に笑顔を向けた。