LOVE School LifeⅡ【完結】
「翔子、由紀。ありがとう」
「有紗に聞いた?」
「うん」
顔を顰める二人の奥で、私をキッと睨みつける沙紀さん。
彼女の顔を一度見てから、視線を二人に戻す。
「……ごめん。ちょっと二人にしてくれないかな」
「え!?何言ってるわけ!?」
「愛、何されたかわかってる!?」
二人は私の言葉に怒りを露にして叫ぶけど、私は続けた。
「沙紀さんと、話したい事があるんだ。
だから、二人にしてくれる?
流石に女同士だったら何もないと思うし」
「……愛」
「翔子、愛がここまで言うんだからそうしようよ」
「……そうだね。でも、まだ沙紀に言い足りないから。私」
「うん、ありがとう。翔子、由紀」
まだ納得いかない顔を見せる二人だったけど。
私への想いが伝わって来て、それだけで嬉しくなる。
翔子と由紀は何度もこちらを確認しながら、私と沙紀さんを二人きりにしてくれた。