LOVE School LifeⅡ【完結】
7.少しずつ
……うっわあ。
この後味、すっごい悪い感じ、何。
「……愛ちゃん」
「謝罪なんて良かったのに」
「俺が納得しません」
「秋人が納得するしないでなく、私が納得するしないでしょ」
沙紀さん、恋敵に謝罪なんて、すっごい嫌だっただろうな。
プライドずたずたじゃないかな。
もしかしたら秋人の事を逆恨みするかもしれないじゃん。
……え。
まさか、ね。
秋人がそんな事考えて謝罪をさせたんじゃ…ないよね?
ゆっくりと顔を上げて、秋人を見るとその視線に気付いた秋人は少しだけ目を細めて「ん?」って首を傾げた。
私の為に自分を犠牲になんて、して欲しくないのに。
それを私は一切望んでない。
「さって、行こうか」
「……いや、待て」
明るい声で言った秋人を制するのは本間。
まだ、いたのか。
「何?清ちゃん」
「……お前らまじで復活したの?」
それから疑いの眼差しを向ける。
とりあえず、私は何も言えないと思って口を噤んだ。
だけど。
「付き合ってないよ」
秋人の口から出たのは予想外の言葉だった。