LOVE School LifeⅡ【完結】
「私は秋人を救いたいんだ」
「……」
「私しか、きっといないんだよ」
「……」
何か言いたげな結城が、何も言わなかったのはきっと私の頬に流れるモノを見たから。
辛いわけじゃないんだよ。
だから、背筋を伸ばして凛として話すけど。
それがちゃんと出来てるかわかんない。
涙なんて、流す気更々ないのに。
秋人の事になると、こうも簡単に泣けてしまうんだ。
もう、おかしくなっちゃったみたい。
私の涙腺。
「結城。後でちゃんと話すから」
「……わかった」
やっと納得したのか、結城は私の腕を解放してくれた。
じんっと痛む腕。
その部分を擦りながら、私は自分の席に着く。
後ろからの視線。
それに周りからの視線も全て無視して、私は教科書を出して授業の準備をした。