LOVE School LifeⅡ【完結】
授業なんて、右から左に流れちゃってて。
何も頭に残ってくれない。
これはまじで頑張らないと、テストボロボロかもしれない。
少しだけ憂鬱になりながら、私は黒板の文字の羅列だけを書き写していく。
意味なんてわかっちゃいないけど。
授業を終えるチャイムが鳴って、すぐに入って来たのは秋人だった。
「愛ちゃん」
ニコニコ笑顔で私の元へやって来る秋人に、さっきまでの憂鬱な気持ちが薄れていく。
「秋人」
周りからの痛いほど感じる視線は気の所為じゃないと思う。
しかも、悪意の視線。
後ろの結城も無表情だし。
嘘だとわかってる本間は気にしてない様だけど。
秋人は私の目の前まで来ると、私ではなく。
「新ちゃん」
後ろにいる結城に声をかけた。