LOVE School LifeⅡ【完結】
「……あんま束縛しちゃダメだよ」
「無理って言ったらどうする?」
「それが無理です」
そっと私の頭に手を乗せると、ゆっくりと髪の毛を梳いて行く。
私の髪の毛で遊びながら、秋人はふふっと笑って目を細めた。
「愛ちゃんのシャンプーっていい香り。
何使ってるの?」
「え?これはほら、最近CMでやってるヤツ」
「あ、MAYの?」
「そうそう、MAYの」
秋人は私の髪の毛を一束掬うとそれを鼻に近付ける。
「ちょ、匂い嗅がないで」
「だって、いい香りなんだもん」
「近い。近いから。ここ、教室」
「じゃあ、二人の時ならいい?」
「ダメです」
何か、そっちの方がダメな気がするのは何でだ。
いいじゃん、ダメです。の押し問答を繰り返していると、後ろから冷ややかな声が聞こえてハッとした。
「目の前でイチャイチャするな。うっざい」
その声の主は本間。
背もたれに寄りかかって、腕を組み細目でこっちを軽く睨みつけている。