LOVE School LifeⅡ【完結】
「あ!そうだ、愛ちゃん!」

「何」

「あいつから連絡は?」

「あいつ?」

「そう、あいつ。愛ちゃんに好意持ってるあいつ」

「……ああ、シゲ」

「そう!そいつ!」


ったく、名前絶対覚えてる癖に。
あいつ、とか呼びやがって。


「普通にメール来てるし、返してるよ」

「そうなの?」

「悪い?シゲは私の大事な友達だし」

「……でも、愛ちゃんの事好きなんだよ?」

「うん、好きだとか関係ないし。
私はシゲとお友達だと思ってるから」

「……」

「言っておくけど、シゲと連絡取るな、会うな、だけは聞けないよ。
いくら秋人の頼みといえど」

「そんな…」


私の言葉にこの世の終わりみたいな顔をする秋人。

嘘でしょ?って全身で言ってるよ。



それでも、シゲだけは切れない。
どうしても無理だ。




「俺、女の子のメモリー全部消したんだけどな」



秋人は腕に顔を埋めると、そうぽつりと漏らした。
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