LOVE School LifeⅡ【完結】
……なんですと?
今、なんて?なんて?
メモリー全部消したって言った?
「な、な、な」
何で?って聞きたいのに、気持ちが焦って言葉にならない。
埋めた顔をゆっくりとこちらに動かして、目だけ覗かせると秋人はまたぼそっと呟く。
「だって、愛ちゃん以外別に要らないし」
「……」
唖然。
まさか、そんな事秋人がすると思ってなかった。
だから、今本当に驚いている。
口をパクパクとさせる私を気にも留めず、秋人は続けた。
「だって、名前しか知らない薄っぺらい関係の女の連絡先なんて、価値ないでしょ?」
「……」
「俺だって真面目に考えてるよ、愛ちゃん」
そう言うと、秋人は顔をまた腕の中に埋める。