LOVE School LifeⅡ【完結】

しっかりと、前に進もうとしてるんだ。
秋人は。


ちゃんと、私の事を考えてくれてその上で連絡先を消してくれたんだ。


少しでも私の不安材料を取り除く為に。


連絡先を消すなんてしなくてもよかったのに。
その気持ちだけで十分なのに。



だけどさ。

それって。


誤魔化してるわけじゃないよね?



私を好きになろうと、無理に思い込んでるわけじゃないよね?


そんな好き、ならいらないからね。秋人。
言わないでね、絶対に。


やっぱり、好きだって言われたらそれを信じたくなっちゃうから。



「はあ、絶対さ、時間って平等に進んでないよね」

「いきなり何を言い出すの」


ムクっと起き上がった秋人は、一度大きく背伸びをした。
それから、頬杖をつくと私を見て優しく微笑む。

< 172 / 319 >

この作品をシェア

pagetop