LOVE School LifeⅡ【完結】
「勉強して、そんでちょっとくっつくの」
「……」
「その絶対零度の瞳、堪りません」
めっちゃ嫌悪感たっぷりの顔で睨みつけたのに、秋人はニコニコとしてるし。
まあ、それでも結局。
秋人に誘われるまま、行ってしまうんだろうな。
「あ、見て。猫」
そう言うと、秋人は猫に駆け寄る。
人懐っこいのか、猫は秋人に素直に撫でられると小さく鳴いた。
白い毛並みに黒いブチがたくさんあって、目もクリっとしてる。
私も秋人の隣にしゃがみ込むと、その猫を撫でた。
「可愛い」
「ね。ペット飼いたいとか思うけど、あの家だし。無理なんだよね」
「ああ…」
それは確かにあるのかな。
秋人の我儘なんて、きっと受け入れてもらえないんだろうし。
「でも、どうせ俺より先にいなくなるんだから。
いない方がいいのかもね」
「……」
悲しそうな瞳で、猫をあやし続ける秋人。
私はぎゅうっと、拳を作ると唇を噛み締めた。