LOVE School LifeⅡ【完結】


私は秋人のシャツの裾を取ると、きゅっと掴んだ。


傍にいるから。
私はいなくならないから。


少しでもそうやって、安心してくれたらいいな。


傷付いて、どうしようもない時に。
少しでも頼ってくれたらいいな。


例え、それが好きな人だからじゃなくたって。


いいんだ。秋人。


「それじゃあね、愛ちゃん」

「うん。いつもありがとう」

「いいんだって。俺がしたいんだし」

「それでも」

「……全く愛ちゃんは。
明日は俺の家じゃなくていいや。休みだしね。
あ、カラオケ行きたいかも!」

「わかった。それじゃ明日決めようよ」

「うん、そうする。それじゃあね」


お互い手を振ると、秋人が帰路につく。
家に到着した私は自分の部屋で制服から部屋着に着替えると、リビングへと向かった。


母親はどこかに出かけてるらしい。
きっと適当に帰って来るだろうし、いいか。


冷蔵庫を開けると、牛乳を取りコップに注ぐ。
それを持ったまま自室に戻った私は、机に向かい今日の勉強の復習をした。
< 183 / 319 >

この作品をシェア

pagetop