LOVE School LifeⅡ【完結】
入口から、店内をぐるりと見渡す。
すぐさま店員が声をかけてくるが、ツレがいるので。と告げて断ると。
「ラブー!」
窓際の一番奥で、結城がそう私を呼んだ。
一斉に集まる視線。
……ラブってあだ名、どうにかならんか。
ラブーって大きな声で言われるのって、思いっ切り誤解を生みそうな感じがするんだけど。
少しの苛立ちを抱えながら、私は結城の席まで歩く。
当の結城はニコニコと私が来るのを待っていた。
「結城。元気そうね」
「うん、だってラブ来てくれたし」
「……そうですか」
なんだって言うんだ。
こんだけニッコニコされたら、怒るモノも怒れない。
納得はしてないけど、とりあえず結城の目の前に座った。
それから、メニューを開く。
「結城はご飯食べたの?」
「ううん」
「じゃあ、好きなの頼んで。
支払いはするから」
「ラブってやっさしー」
「……棒読みなんですけど」