LOVE School LifeⅡ【完結】
どこまでも、麗さんはカッコよくて男前だ。
そして、それを結城以外の誰にも知らせてなかったんだと思う。
そりゃ麗さんから結城についてのメールなんて来る筈ない。
本気じゃないんだから。
食事を運んでくれた店員も、何事かと私を見ていたけど結城が受け取ってくれて、私の代わりに対応してくれた。
「……ほら、ラブ。食べよ。熱い内に食べるのが一番だよ?」
結城の優しい声が届いて、それにコクリと頷くけど。
嗚咽が漏れそうで、それをどうにか我慢していたから、この状態でご飯を食べる事は難しい。
涙だけボロボロと溢れては止まらない。
声を上げて泣いちゃいたいけど、ここはファミレスだからそういうわけにもいかない。
ハンカチとか持ってくればよかった。
私はパーカーの袖に沁み込む涙の跡を見て、そう思った。
それから私の涙が止まったのは、もうすっかり食事が冷めた後だった。
その間、結城は食事に手をつける事もなく、何か言うわけでもなく、ただ私が泣き止むのを待ってくれた。
何も言わないでいてくれるのが、ただありがたかった。
きっと、結城の気持ちは同じだと思うから。