LOVE School LifeⅡ【完結】
10.結城のコト
料理を食べ終えて、私は氷が溶けて薄まったジュースを飲みながら結城に話しかける。
「そういや清女って何」
「え」
ずっと、聞きたいと思ってたんだ。
清女、せいじょ。
どっかの学校の名前だろうとは思ってた。
でも、東京の高校に詳しくないし、わかんない。
興味ないとも言えるけど。
「…えっと、その」
「どうしたの?」
口籠る結城に首を捻る。
珍しいな、こんな結城。
「今日は質問全てに答えてくれるんだよね?」
「いや、その質問は想定外と言いますか」
「じゃあ、質問変える。私に似てる人って誰」
「!?」
ぴたっと動きが止まった結城は、食い入る様に私を見た。
顔にはどこで聞いた?どこで?って書いてある気がする。
「……今日、タムっちが」
「タムっち、あの野郎」
そういえば、本間もそれ以上は怒るよ?って笑顔で言ってたな。
何?それほど禁句なの?
「……はあ、それなら話すしかないよな」
観念した様に、両手を上げる結城はぽつりぽつりと話し出した。