LOVE School LifeⅡ【完結】
「何がムカつくって、さ」
あははって自嘲気味に笑うと、結城は髪の毛をかきあげた。
「俺は幸せボケしてて、付き合えた事がただ嬉しくて、なーんも気付いてあげられなかったんだ。
全てを知るのは、俺達が終わった時だった」
「……」
「なのに、美紗緒、泣きながら何度も何度もごめんね。全て私が弱い所為だからって。
これから絶対俺が守るからって言っても、ダメだったよ。
美紗緒はどれだけ傷付いたんだろうって思ったら、悔しかった。
だからさ、ラブが同じ様に言われたりしてるの、どうしても許せなかったんだ」
「……そんな事があったんだ」
「俺、美紗緒が大事過ぎて何も出来なかったよ。
手を繋いだ事だって数えられるぐらい。
それぐらい好きだった」
「……結城」
結城が以前黒板に書かれた文字を見て、あんなに怒ってくれたのはそんな背景があるからだったんだ。
陰で誰かを攻撃する行為が、本当に嫌いなんだ。