LOVE School LifeⅡ【完結】

「でも、ラブ、そういえば歌上手かったよね」


結城は考える仕草を見せると、天井を見上げながらそう言った。


「うーん、自分じゃよくわからないけど。
よくカラオケは行ってたよ」

「すっごい上手かったよ!もう驚いたんだから!また聞きたいし!」

「今度ね」

「絶対ね!えっと~何リクエストしようかなあ~」

「知ってる曲にしてよ」

「いや、知らなくても練習してもらう」

「何それ。めんどくさい」

「バッサリ!ラブ!必殺!俺斬り!ぐはあっ」

「………」


結城は自分を斬る真似をしながら、机に倒れ込む。
それを冷ややかな視線で見守った。



なんだかんだ、朝まで私と結城の話が尽きる事はなかった。



「もう明るくなったね」

「そうだね。眠い」

「あはは。ごめん、ラブ。本当にありがとう」

「いいえ」

「それじゃ、行こうか」

「うん」



立ち上がり、伝票を取ろうと腕を伸ばしたらサッとそれを結城が先に取る。

< 213 / 319 >

この作品をシェア

pagetop