LOVE School LifeⅡ【完結】


は?
金ないんじゃないの?



思いっ切り訝しげな顔を結城に向けると、爽やかな笑みを乗せながら結城はピースサインをした。
それから、スタスタと先に会計へと向かう。



……。


え?
は?
え?


唖然としながら、その結城の背中を見つめる。


すぐにハッとした私は、慌てて追いかけた。



「結城!?ちょっと!会計!」


だけど、結城のポケットから出て来たのは紛れもなく。



“失くしたはずの財布”だった。



「…………」



私が呆然とその様子を見ている間にも、会計は進んで行く。
店員との笑顔でのやり取り。


失くした、って。
あれ?
鍵もないって。
あれ?あれ?



睡魔も相まって、頭がうまく回らない。


どうして?何で?って疑問がぐるぐるとさっきから、頭の中を駆け巡っている。

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