LOVE School LifeⅡ【完結】
言わなきゃ。
言わなきゃ。
私は口を開くと、途切れ途切れに言った。
「結城、と、ファミレスでオールしたんだ」
「え?」
それを聞いた途端、わかりやすく秋人の顔が強張った。
空気が張り詰めていて、温度も一気に下がった様な気がする。
「結城が財布忘れてその中に鍵もあるって言うから。
野宿ってのは、流石にマズイかなって。
あ、何もなかったよ?何もなかった。本当に」
「……」
弁解する様に、矢継ぎ早に言葉を紡ぐけど。
秋人は険しい顔をしたまま、私を見ようともしない。
「ご飯食べただけで、朝まで付き合っただけで」
「……何で愛ちゃんじゃなきゃダメだったわけ?」
「……」
「俺に何ですぐに言わなかったの?そしたら俺も行ったよ?」
「……、そ、だね。ごめん」
「新ちゃんだって、男なんだよ。愛ちゃん、それわかってる?」
“あんた達は私と友達でいてくれるでしょ?”
“当たり前じゃん”
“もっちろん”
結城は確かにちゃらおーずだし。
変だし、空気読まないとこあるけど。
嫌だって事は絶対にしない人だ。
男だけど、私の友達なんだ。